日独首脳、経済安全保障で包括宣言を発表へ レアアースや防衛協力を強化

2026年10月28日に予定されるドイツのメルツ首相と日本の高市早苗首相の会談で、両国は経済安全保障に関する包括的な共同宣言を発表する見込みである。これにより、レアアースや防衛分野での日独協力が格上げされ、大国間の激しい競争が進む中、資源確保や防衛連携の枠組みが整備される。

日独の経済安全保障強化の背景と狙い

近年、中国がレアアース(希土類)など重要鉱物の輸出規制を強化していることから、両国は資源調達の多角化を急務としている。レアアースは半導体やAIなど先端技術分野に不可欠で、依存の一極集中が国家安全保障上のリスクを高めている。

こうした状況を踏まえ、日独の外交筋は共同宣言を、企業間での合意形成や覚書(MOU)締結の枠組みを提供する初の包括的なものと位置づける。これにより、経済安全保障、防衛産業、資源調達にわたる幅広い協力を促進し、双方の持続可能な成長と安全確保を目指す。

具体的な協力内容と企業の動き

今回のメルツ首相の訪日には、欧州航空機大手エアバス、防衛ベンチャー・ヘルシング、自動車、化学、保険、輸送業界から約30社の企業団が同行。ドローン開発の有力新興企業クオンタム・システムズも日本企業と20件を超える覚書を締結予定である。

また、日独間では2024年に自衛隊とドイツ軍が燃料や弾薬の融通を可能にする物品役務相互提供協定(ACSA)に署名しており、さらに川崎重工がエアバスと軍用ドローン開発で提携、楽天グループはヘルシングの日本市場展開を支援するなど、防衛産業協力を着実に拡大している。

首脳会談での話題と今後の展望

両首脳は会談で、ウクライナ情勢や中国の地域的覇権主義的動きを念頭に置きつつ、重要鉱物の調達多様化、半導体のサプライチェーン強化、人工知能(AI)開発など経済安全保障の諸課題を協議する予定である。メルツ首相はこの訪日を前にシンガポールでインド太平洋戦略について講演を行い、訪日後は韓国を訪問してアジア太平洋地域におけるビジネス連携も推進する。

このように、日独の協力強化は両国の経済的・安全保障上の課題を共有し、グローバルな政治経済環境の変化に対応する戦略的な取り組みである。特にレアアースをはじめとした資源の安定供給確保や、防衛産業の連携深化は、日本の国際競争力と安全保障体制を強化する上で重要な意味を持つ。

参考:[1] news.yahoo.co.jp[2] topics.smt.docomo.ne.jp

Jessica

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